現在、杉並区議会第三回定例議会が開催されていますが、その中で以前より話題になっていた杉並区の区立再編整備計画の全貌がだんだん見えてきました。というか、その内容があまりにも衝撃的でしたので、さっそくお知らせしたいと思います。
そもそも、田中良区長は荻窪駅周辺の再開発で「杉並の顔」を作りたいと言っています。
その再開発に向けて税金を溜め込みたいというのがその裏にあると思うのですが、結局それは区民の福祉サービス削減に直結してしまいます。
私たち日本共産党杉並区議団は、未だに区民ニーズに応えることができていない杉並区の福祉サービスについては、今後のさらなる拡充を行うこと。そのためにも無駄な巨大開発や無意味な税金の溜め込みをやめることを訴えています。
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◆「杉並区立施設再編整備計画(第一期)(素案)」と杉並区立施設「使用料等の見直し(素案)」
問題の「杉並区立施設再編整備計画(第一期)(素案)」と杉並区立施設「使用料等の見直し(素案)」についてですが、本日の杉並区議会本会議終了後に区役所側から説明がありました。
議員に配られた資料についてはPDF形式にしましたので、どうぞご確認ください。
20130910_杉並区区立施設再編整備計画(第一期)【素案】~概要版~
20130910_杉並区区立施設再編整備計画(第一期)【素案】
20130910_杉並区区立施設使用料の見直しについて【素案】~概要版~
20130910_杉並区区立施設使用料の見直しについて【素案】
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◆全体的に削減方向の統廃合!児童館施設の廃止?!
まず、驚いたのは区立施設については全体的に削減方向の統廃合ということです。
その中でも特に衝撃的だったのは区内全ての児童館施設の廃止です。
杉並区の児童館施設は他自治体にも誇れる施策といわれ、今でも他の自治体の議員が視察に訪れています。それを全廃して、学童クラブ、(仮称)子どもセンター、保育園や地域施設へ転用すると記載されています。
不況が続き若者世代の賃金が低下するなかで子育て世代の家庭では両親共ばたらきをしないと経済的に厳しい状況が続いていますし、女性の社会的地位の向上で出産してからも仕事をし続けることができる環境が少しずつ整備されてきたこともあり、学童クラブや保育園のニーズは増す一方です。
だからと言って、児童館をなくして建物や土地を転用するというのは間違いです。そもそも児童館の利用数はここ数年間は増え続けています。
《児童館の利用者数推移(41館)》
平成21年度・・・・・1,200,768人
平成22年度・・・・・1,233,306人
平成23年度・・・・・1,313,671人
平成24年度・・・・・1,330,842人
昨年度は延べ人数で133万人以上。僕も何度か児童館を視察してきましたが、どこの児童館も子ども達でいっぱいという印象でした。
このような状況で児童館施設を廃止することは間違っているのではないでしょうか。
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◆杉並史上最悪の福祉削減か?!
このほかにも区民会議室の廃止、ゆうゆう館(敬老会館)の地域コミュニティ施設への転用、体育施設の削減、図書館の蔵書の削減、産業商工会館、杉並会館、阿佐ヶ谷区民センターを廃止してその機能を杉一小学校の複合化等々、施設の削減、統廃合が盛りだくさんとなっています。
さらに、僕もよく利用しているのですが堀ノ内にある「和田堀会館」については、利用率が低いことを理由に廃止・用地売却とされています。堀ノ内地域の唯一の集会所がなくなってしまうのは、この地域の方々にとっては大きな痛手です。
区立施設は区民の大切な財産です。それを巨大開発につかうための溜め込み金を増やすために削減することは許されません。
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◆区立施設の使用料見直し、登録団体の負担増は2倍!学校施設では有料化!
区立施設使用料の見直しでは、今まで登録団体の使用料が半額に優遇されていましたが、それも廃止するとしています。
また、学校施設では登録団体は基本無料で体育館や校庭、教室・会議室を借りることができましたが、それも廃止し有料化することに。
このことにより区の試算では、学校施設利用料の登録団体に係る歳入額は2900万円の増で、100万円から3000万円となるとしています。
そもそも区立施設は私たちが納めた税金で建築、維持・管理していくもので、区民にさらに利用料を払わせることは税金の二重取りになり間違っています。
今回の使用料見直しで区民福祉後退、区民負担増大は避けられません。
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◆みなさんの声をお聞かせください
先輩議員の話しでは福祉サービス切り捨てを乱発していた山田宏前区長でも、ここまで大規模なことは行っていなかったと聞いています。
区民の財産であるはずの区立施設をまるで自分の持ち物のように改変・削減し、さらに利用料の値上げをする現・田中良区長。この暴走をストップさせるために多くの区民のみなさんのお力を貸していただければと思います。
まずは、みなさんのご意見をお聞かせください。各素案を読んで思ったこと、気になったこと、些細なことでもよろしいので、私のメールアドレスまでメールいただければと思います。
富田たく メールアドレス ⇒ info@tomitataku.jp
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