杉並区の認定基準額は23区中、16位!就学援助拡充を求め質疑!!(区政報告ニュース220号)
(HPへの投稿が出来ていませんでした。時系列で管理するため、このエントリーの更新日は区政報告ニュース発効日にしております。実際の更新日は2020年8月21日です。)
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6月16日に閉会した杉並区議会・第2回定例会で、私・富田たくは①新型コロナ対策について、②就学援助について、③私道整備助成についての3つのテーマを取り上げ一般質問に立ちました。今回は、就学援助の質疑の内容について報告いたします。
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◆他区に比べて低い認定率基準額の低さが原因!
子どもの貧困が7人に1人といわれるなか、貧困の連鎖を解消するためにも生活困窮世帯に対する教育費負担の軽減は喫緊の課題であり、就学援助の拡充は待ったなしです。
杉並区はそうした社会状況に逆行し、就学援助の認定基準を改悪してきました。そのため杉並区の小中学生に対する就学援助認定者の割合(認定率)は23区中17位と極めて低い状態となっています(上グラフ参照)。しかし、杉並区は認定基準の改悪が、認定率が低迷している原因であることを認めてきませんでした。
こうした実態を明らかにするため、私・富田たくは都内自治体への独自調査を実施し、同一条件での基準額を比較しました。(下ブラフ参照)その結果、杉並区の認定基準額の水準は23区中16位であり、他区に比べ受給条件が厳しいことが明らかとなりました。同じ世帯構成で同じ年収なのに、杉並区に住んでいることが原因で公的支援である就学援助が受けられないという状況が発生しています。
質疑では、調査結果のグラフを示し、認定基準額の改善を求めました。
杉並区は認定基準額について「現時点で直ちに引き上げるとの判断には至っておりません。」としつつ、「他区の状況につきはしては、これから把握して調査していきたい」との認識を示しました。
区が他区の状況を確認すると明言したことは、認定基準引き上げに向けた大きな一歩です。
今後も就学援助受給世帯の拡充を目指して取り組んでまいります。
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↑杉並区の認定基準額は2012年から引き下げられ、その影響を受けて認定率も年々減少しています。
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◆杉並区の入学準備金の支給額も低水準
認定基準額だけでなく、就学援助で小中学校の新一年生に支給される入学準備金についても、他区より低水準となっています。
杉並区の入学準備金は、小学一年生は4万7410円で23区中19位、中学生については5万3440円で23区中、23位です。
中野区や世田谷区、豊島区などは小学生が6万4300円と、杉並区より1万7000円も高く、中学生では8万1000円と2万8000円近く高い金額が支給されています。
こうした支給内容についても、改善・拡充を求めてまいります。
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■杉並区の就学援助の要件(抜粋)
(1) 現在、生活保護(生活保護法による教育扶助)を受けている。
(2) 前年度4月1日以降に、生活保護が停止・廃止になった。
(3) 前年(1月から12月)中の世帯員全員の総所得金額の合計が、教育委員会で定める認定基準額以下の世帯。ただし、認定基準額は、世帯構成や年齢等により各家庭で異なります。
(4) 上記(1)~(2)に該当しないが、災害・失業などの事情で収入が著しく減少したために、学費等の負担が困難であることが明らかな場合
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・昨年5月から以下の条件も追加されました
新型コロナウイルス感染症の影響等により家計が急変した世帯の方については、令和2年1月から直近の月までの収入状況を踏まえた審査を行うことができます。(杉並区ホームページより抜粋)
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【内容】杉並区の認定基準額は23区中、16位!就学援助拡充を求め質疑!! ・ 他区に比べて低い認定率基準額の低さが原因! ・ 杉並区の入学準備金の支給額も低水準
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