9月9日から開会した杉並区議会第3回定例会が10月14日に閉会しました。本議会は昨年度(2019年度)の決算について集中審議する決算特別委員会が開かれ、私・富田たくは地域防災力の向上を求め質疑に立ちました。
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◆感震ブレーカー設置助成、対象地域が全区に拡大
日本共産党杉並区議団は2012年から大規模震災時の電気火災防止のために感震ブレーカーを設置することを提案してきました。党区議団の粘り強い議会提案によって、杉並区は2016年から不燃化特区に指定された地域を対象に感震ブレーカー設置支援事業を開始しました。
その後、我が党区議団は区内全域に対象を拡大するよう議会で要望し、本年4月から対象地域が杉並区内全域に拡大されました。
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◆設置目標を立て、更なる拡充を
私・富田たくは決算特別委員会で感震ブレーカー設置支援制度を取り上げ、対象地域拡大を評価しつつ、具体的な設置件数の目標を立てて、設置件数を増やしていくことを求めました。
区の防災課長は、設置件数の目標については今のところ立てていないものの、今後ひろく広げて行きたいと答えました。
↑10月2日、決算特別委員会でマスクを着用しながら質疑をする私・富田たく。
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◆震災時の火災発生原因の6割以上が電気火災
国の「大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会」が2015年に発表した「大規模地震時の電気火災の発生抑制対策の検討と推進について(報告)」では、過去の大規模震災で発生した火災の原因について分析した結果、阪神・淡路大震災では「総出火件数285件の出火原因のうち電気に起因する火災が占める割合は、出火原因が不明なケース(146件)を除くと、約61%に達する」、「東日本大震災での地震型火災163件の約66%が電気火災であった」と指摘しています。
感震ブレーカーは地震の揺れを感知すると自動的にブレーカーを落とすもので、大規模震災時の電気系統を原因とする火災の防止に効果的です。
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◆粘り強く議会で取り上げ、街頭消火器の増設の姿勢へ
杉並区は街頭消火器を50~60世帯に対して1本設置するという基準を設け、設置・管理を行っています。しかし、実際にはその基準を下回っていることが、この間の私の議会質疑で明らかになりました。2007年に区内で5,649本設置されていた街頭消火器は、今年8月末の時点で5,355本と13年間で300本近く減少しています。(表1参照)
東京都の「地震に関する危険度測定調査(第8回)」では、区内142町目のうち火災危険度または総合危険度が4以上の地域は42町目あります。
そのうち街頭消火器の設置基準を下回っている地域は、方南1丁目や阿佐谷北2丁目など16地域もあります。
私は2012年から4度にわたり街頭消火器が減少していることを指摘し、設置数を拡充することを求めてきました。その結果、杉並区は「区政経営報告書(決算資料)」のなかで街頭消火器の設置数が減少していることを認め、「設置数を増加させるよう取り組みます。」と明記しました。
決算特別委員会では、区が増設への姿勢を明確にしたことを評価しつつ、増設する際は震災時の危険度が高い地域を重点に設置するよう求めました。
区は「火災発生危険度が高い地域を中心に増設に努めてまいりたい」と答えました。
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◆設置支援制度の活用を!
杉並区の設置支援制度を利用すると感震ブレーカーは、一般2000円の自己負担、高齢者世帯などは自己負担なしで設置できます。是非、支援制度を活用してください。
街頭消火器の設置や感震ブレーカー設置支援制度の利用についてのご相談をお受けします。お気軽にご連絡ください。
メール:info@tomitataku.jp
杉並区感震ブレーカー設置支援制度はコチラ ⇒ https://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/kyukyu/sonae/1060194.html
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