杉並区議会で無責任な区の姿勢を追求!工事の遅れを住民のせいにするな!(区政報告ニュース151号)
杉並区議会第4回定例会が11月16日から12月6日の日程で開かれ、私・富田たくは一般質問と総務財政委員会で質疑を行いました。一般質問では「①方南町駅のバリアフリー対策について、②投票率向上の取り組みについて」の2項目を質疑しました。
また、総務財政委員会では「高円寺地区・小中一貫教育校の施設整備」予算を含む補正予算の審議を行いました。
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◆ひどすぎる!!杉並区が工事の遅れを住民のせいに
【総務財政委員会で質疑】
教育予算を削減するために進められている杉四小、杉八小、高中の学校統廃合計画で、施設一体型小中一貫校の建設が高中校庭で行われています。その工事が遅延していることから新校の開校が予定より1年遅れて平成32年4月となると杉並区が発表しました。その際、杉並区は保護者などへの説明で、工期の遅れは住民による「工事妨害」だとしたことに批判が集中しています。
総務財政委員会で私は、責任転嫁も甚だしい区の無責任な姿勢について、厳しく非難するとともに不適切で不正確な発表を即時撤回し謝罪することを求めました。
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◆建築確認が3ヶ月遅延地域には一切説明なし
高円寺小中一貫校建設工事は高さ約30m、幅60~70mと通常の小中学校では考えられない規模の巨大校舎が建設されることになります。
これほどの規模の校舎建設は今まで区も行ったことがありません。そのため、工事を行うための「建築確認」申請では、東京都から杉並区に対して、200項目を超える質問事項が出されました。
区はその対応に手間取り、当初1月と予定していた建築確認の計画通知は、結果的に3カ月以上も遅延して4月18日となり、本工事は5月中旬からの開始となりました。
保護者などに配布した資料や区HPでは、こういった〝建築確認の遅れ〟について一切記載せず、「工事妨害」で工期が遅れたと発表する区の姿勢には、共産党以外の議員からも疑問・批判の声があがっています。
また、建築確認の遅れだけでなく、夏の台風や長雨、地下水の噴出など工事自体が遅れる要因は少なからずありました。
しかし、区はそれらの要因について具体的な影響の把握もできていないのに、工事の遅れの原因とはならないと、不明瞭な説明しかできていません。
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◆住民たちは話し合いを求めていただけなのに
そもそも近隣住民は、工事を妨害するような行動は行っていないと主張しています。
工事計画が近隣住民に知らされた直後から、住環境への影響を最小限にしてほしいとの声が近隣住民から上がり、当初は区も話し合いのテーブルについていました。しかし区は工事を計画通り進めるとして、ボーリング調査や工事着手を強行してしまいました。話し合いを求める住民は非暴力のスタンディング行動で抗議の意思を示し、工事などの業者が来た際は、必ずその責任者と話し合い、「作業は区との協議が済んでからにしてほしい」と依頼し業者もその話を聞いて引き返す、という状況でした。
住民たちは粘り強く区との話し合いを求めましたが、区は住民たちの元へは一切顔を出しませんでした。話し合いも区の都合で打ち切り、再開を求めても応じない、さらには工事の遅延を住民のせいにする。
このような区の姿勢に住民たちは激しい憤りを感じていると、我党区議団に語っています。
住民たちの住環境を守るためにも、また住民に工期遅延の責任を擦り付けるような区の姿勢を転換させるためにも、今後の議会でこの問題を追及していきます。
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◆国保料値下げを求める申し入れ
来年度から国民健康保険の制度が都道府県単位に広域化されます。それに伴い、これまで保険料引き下げのために自治体が独自に実施してきた“国保財政への一般財源の繰り入れ”が継続されるかどうか不透明な状況となっています。
これまで通りの繰り入れが実施されなければ、来年度から保険料が約1.3倍の値上げになることが日本共産党の試算で明らかになっています。ただでさえ毎年保険料の値上げが行われているもとで、これ以上の値上げは国保加入世帯の家計を破壊することになりかねません。
日本共産党杉並区議団は12月6日、来年度の保険料について負担軽減策を実施するよう区に対し、緊急の申し入れを実施しました。
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【内容】杉並区議会で無責任な区の姿勢を追求!工事の遅れを住民のせいにするな! ・ 国保料値下げを求める申し入れ