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消費税の増税分、社会保障に使われていなかった!!(区政報告ニュース140号)

区政報告ニュース

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2016年第3回杉並区議会定例会が9月12日から10月14日までの期間で開催さました。当定例会は前年度の決算を審議する決算特別委員会が開催される議会です。私・富田たくは9月30日の決算特別委員会で深刻化する区民負担増と消費税増税分の税収の使い道を取り上げ質疑を行いました。

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◆『社会保障に使用』は見せ掛けの帳簿操作

この間、国の制度改悪によって税と社会保険料の負担増は区民生活に深刻な影響を与えています。年収400万円の3人世帯では2010年からの6年間で負担額が32万円も増加し、年額116万円といよいよ年収の1/4を超えました。6年間で一か月分の収入が減少したことになります。
この深刻な負担増について区の姿勢を問うと『社会保障の財源を誰が負担するかという議論は避けて通れない』と答弁するにとどまり、区民の負担軽減、生活向上に真摯に取り組む姿勢をみせませんでした。

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社会保障の財源のためにと導入された消費税増税で、杉並区は当該年度に60億円もの税収が有りました。区は「区政経営報告書」でその使い道を4分野25事業の財源に充当したと説明しています。(下表参照)
しかし、この25事業は前年(2014年)から継続した事業が大半であり、逆に25事業を合わせた区負担(一般財源)の経費は減少しています。この点を追及すると区は『60億の増収分を(25事業の)予算全体の比率で案分して計算して載せた』と答弁しました。
これにより財源の置き換えを帳簿上で行っただけで、社会保障費を純粋に増加させたのではないことが明らかになりました。

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◆増税分で「繰入金と区債発行を抑えることができた」と答弁!

先の質疑で消費税の増税分が社会保障には使われていなかったことが明らかになりましたが、ではいったい何に使われてしまったのでしょうか。
消費税の増税分の税収は当該年度で約60億円。消費税が導入された前年度(14年度)は増税分が約15億円です。他の歳入項目が平年並みならば、前年度との差引額約45億円が区の歳入として純増になる計算です。しかし、歳入規模が前年度とほとんど変わらない点を質疑で追及すると、区財政課長からは『地方消費税交付金の60億を一般財源部分の社会福祉関連経費にあてることが出来たので、その分特定財源の繰入金と特別区債の発行を抑えることができた』との驚きの答弁が帰ってきました。

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◆社会保障には使わず、殆どが「溜め込み」へ

繰入金とは、溜め込んだ税金を取り崩して使うことです。当該年度、杉並区は「溜め込み」を42億7千万円も積み増しています。結果的には消費税の増税分は社会保障に使われず、その殆んどが溜め込みへと充てられたことになります。
増税恐慌時に安倍首相が大規模に宣伝した「消費税増は社会保障のため」という言葉は、何処へ行ってしまったのでしょうか。
日本共産党は、逆進性が強く低所得者に重くのしかかる消費税を社会保障の財源とすることに大きな問題が有ると指摘しております。当委員会では民意を無視して強行された増税分は、区民負担軽減など社会保障財源に充てるべきと主張しました。

◆ニュース140号(2016.10.23)PDF ⇒ tomitataku_news_140

【内容】 第3回定例会開催、予算特別委員会で追及!消費税の増税分、社会保障に使われていなかった!! ・ 増税分で「繰入金と区債発行を抑えることができた」と答弁! ・ 都内大規模停電、区役所も! ・ アベ政治チェンジ!杉並デモ10/30(日)開催決定!!
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