パートナー制度拡充、核兵器禁止条約批准など区民の陳情が区民生活委員会で採択へ(区政報告ニュース275号)
2月20日の区議会・区民生活委員会(日本共産党・和氣みき委員)で、『杉並区パートナーシップ制度へ事実婚カップルも適用を求める陳情』、『杉並区議会が「日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める意見書」を提出することを要請する陳情』(同趣旨ほか1本)が審査され、いずれも賛成多数で採択されました。(左表参照)これらの陳情は、3月18日の本会議にて全議員参加のもと、最終的な採決が行われます。
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◆事実婚カップルも「パートナーシップ制度」の対象へ
杉並区パートナーシップ制度とは、性的マイノリティのカップルに区が受理証等を交付し、区が可能な範囲で配偶者と同等のサービスを提供するものです。
今回提出された陳情の内容は、選択的夫婦別姓が認められていないもとで、事実婚関係を選択している異性カップルも、パートナーシップ制度の対象にすることを求めるものです。
和氣委員は「結婚の際にどちらか一方が必ず改姓しなければならないのは日本だけ。行政の役割は夫婦別姓を求める夫婦の不自由さを改善する事であり、パートナーシップ制度に事実婚カップルを適用することは、基本的人権の尊重と結婚の自由を保障するもの」と意見を述べ、採択を主張。賛成多数で採択されました。
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◆前代未聞!藤本副委員長が陳情審査を拒否し退席
陳情審査の冒頭、藤本なおや副委員長が突然退席するという事態が起きました。
退席の理由は、当該陳情の審査を行うべきではないとの藤本氏の主張が、ひわき委員長に聞き入れられずに陳情が審査されたから、というものです。しかし、陳情審査については、委員長の判断にゆだねるのが杉並区議会の慣例となっています。また、過去には藤本氏と同じ会派の議員が陳情審査の判断について「あくまでも委員長の権限」と発言しており、藤本氏の言い分は通用しません。
本来、どのような案件でも、議題となったものについては議論を行い、意見を表明することが区議会議員としての責務ではないでしょうか。
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◆核兵器禁止条約に参加を求める意見書提出を
核兵器禁止条約は、歴史上初めて核兵器を違法なものとした画期的な条約で、今年1月22日に発効から3年を迎えました。現在、批准国は70か国、署名国は93か国となっています。しかし、日本政府は、唯一の戦争被爆国でありながら、一貫して条約の批准に背を向け続けています。
今回の陳情の内容は、地方議会の約4割が条約参加を求める意見書を採択しており、かつて杉並区議会でも超党派で水爆禁止を決議した歴史に思いをはせ、政府に条約参加を求める意見書の提出を求めるものです。
和氣委員は「ロシアやイスラエルが核の威嚇や使用に言及するなど緊張を強いられている状況のもとで、核兵器禁止条約は、逆流に対抗する「希望の光」として輝きを増しており、日本政府が参加することは大きな意義がある。杉並区議会として意見書を提出すべき」と意見を述べ「採択」を主張。賛成多数で採択されました。
2019年も同様の陳情が3本提出されましたが、自民、公明などの反対により採択されませんでした。今回の委員会での採択は画期的です。
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【内容】パートナー制度拡充、核兵器禁止条約批准など区民の陳情が区民生活委員会で採択へ ・ 前代未聞!藤本副委員長が陳情審査を拒否し退席
◆ 杉並のいきもの紹介122『ビワ(Rhaphiolepis bibas)』
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