◆地盤沈下等の危険性など東京都からの説明なし
6月1日、東京都から原田あきら都議に対し、第二桃園川幹線の立坑内で地下水が流入しているとの報告が有りました。
第二桃園川幹線工事は水害対策の一環で、蚕糸の森公園から天沼弁天池公園に向けて長さ約4250m、直径2・6m、地下約30mの下水トンネルを掘削する工事です。
地下水の流出によって地中の土砂が流されると、その地域では地盤沈下や大規模な陥没などが発生する危険性があります。
東京都はこうした危険性や出水トラブルが発生したことを近隣住民や杉並区役所に報告せずに緊急工事を始めていたことが判明し、問題となっています。
出水事故により、高円寺二丁目15番地付近では、緊急のボーリング調査などにより区道が通行止めとなっています。私・富田たくは原田都議とともに出水事故発生直後から、地域住民への聞き取り活動を行ってきました。
住民からは「東京都から通行止めになると連絡があったが、出水事故のことは全く聞いていない」との不安の声が寄せられました。
6月12日、私・富田たくは、原田あきら都議会議員とともに、住民と自治体への適切な説明を行うよう、東京都に対して緊急の申し入れを行いました。
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【申し入れ内容】
①沿道住民および自治体に事故内容を報告しなかった理由について説明を求める。
②現時点の事故の状況を沿道及び近隣住民、自治体に知らせること。
③対策工事の進捗状況および事故原因などを随時、近隣住民、自治体に報告すること。
④被害が発生する可能性のある家屋について、家屋調査の希望を募り対応すること。
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◆出水事故の状況
都の説明では、本体工事は現在、蚕糸の森公園から上流に向かって約884mの区道部を掘進中。出水事故が発覚した時には、直径2・6mのトンネルの半分まで水位があったとのこと。都の調査によると毎分500リットルの出水量で、水が濁っていることから土砂の流出も考えられます。
現時点では、緊急対応としてトンネル全体に水を入れ、内圧を高め地下水の流出を防ぐとともに、掘削箇所の地上部からボーリング工事を行い、地下水や土砂を固めるための薬液を注入しているとのこと。土壌の凝固工事が完了しないと出水ヵ所の調査なども行えず、原因究明にはかなりの時間がかかりそうです。
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◆東京都が設置した第二桃園川幹線シールド工法の説明図(蚕糸の森公園の工事現場)
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↓東京都が住民に配布した工事のお知らせでは、出水トラブルについては一切触れていない。