杉並区議会第4回定例会で一般質問 拡大する風水害対策の強化を提案!(区政報告ニュース185号)
杉並区議会第4回定例会が11月19日から12月6日の期間で開催されました。私・富田たくは11月21日の本会議で一般質問に立ち、近年、巨大化する台風などによる風水害対策について取り上げ、浸水対策の強化などを提案いたしました。
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◆水防法の改正で想定超の水害も
台風や低気圧などの大規模化に伴い、洪水などで甚大な被害が発生しています。今年は、台風15号、19号、その後の低気圧により関東地域で多くの被害が発生しました。
近年の大規模水害の発生をうけ、2017年に水防法が改定され、想定される最大規模降雨量が上方修正されました。杉並区では時間最大降雨量を153ミリ、総雨量を690ミリとの想定に変更されました。また、同法では、想定を超える洪水の発生もあり得る、という考え方に変更され、各自治体にたいして対策強化を求めています。
私・富田たくは、「想定を超える洪水の発生」に対する取り組み強化を求める立場から、杉並区の風水害対策について、区の水害ハザードマップなどを用いて質疑を行いました。
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◆時間75ミリ降雨対応の早期実現を
区内の総合的な水害対策は、東京都の豪雨対策基本方針における河川改修で時間50ミリの降雨対応、調節池等の整備で15ミリ対応、雨水浸透施設等の設置など流域対策で時間10ミリ対応、あわせて75ミリの降雨対応の目標が立てられており、早期実現が求められています。一般質問では、総合的な区の対策強化の姿勢を質しました。
区は、都の方針に沿って雨水流出抑制対策を積極的に進めており、河川、下水道の整備促進を都に対して働きかけつつ、都と連携して取り組んでいくと、答弁しました。
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◆浸水想定地域に12万5千世帯
杉並区では今年度、水害ハザードマップの改定を行い、想定最大規模降雨量である153ミリの大雨が降った場合の洪水等で浸水する地域をハザードマップに記載しました。質疑では、浸水が予想される地域には12万5千世帯が生活し、浸水面積は9・7㎢に及ぶことが明らかになりました。杉並区の総面積は約34㎢ですので、約3分の1の地域が浸水することになります。
現在、水害ハザードマップは浸水予想地域を対象に全戸配布が行われましたが、区立施設では区役所など区内6施設でしか配布がされていません。質疑では、コンビニなどの広報スタンドなどを活用し、浸水予想地域でいつでも手に取れるよう提案を行いました。
↑杉並区の「わが家の水害ハザードマップ」より抜粋
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◆避難所の拡充など対策強化を!!避難者想定2万人
水害時の指定避難所は22カ所の小中学校が指定されています。
質疑で、水害によるピーク時の最大避難者と、避難所の収容人数について確認したところ、区は最大2万人の避難者を想定し、2万2千人の収容スペースを確保しているとのことでした。
浸水予想地域には12万5千世帯が居住しており、明らかに避難所の収容人数は足りていません。その点を指摘すると区は、0.5m以上の浸水域を想定して避難者人数を算定していること。アパートの1階などに居住している方にとっては0.5m未満の浸水でも避難せざるを得ない状況になることを考えると、避難所の収容人数は足りているとは言えません。区は他の小中学校も状況によって避難所として開設すると言いますが、指定避難所の拡充はやはり必要ではないでしょうか。
今後も杉並区の災害対策強化に向けて全力を尽くします。
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【内容】杉並区議会第4回定例会で一般質問 拡大する風水害対策の強化を提案! ・ 避難所の拡充など対策強化を!!
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(※この記事は2020年1月25日に投稿しましたが、ブログ管理上の理由により区政報告ニュース発効日を公開日付としています。)