◆歴史的な世界大会に杉並から10名の代表団
8月7日から9日の日程で原水爆禁止2017年世界大会・長崎が開かれました。
今年7月には国連で核兵器禁止条約が採択され、まさに歴史的な大会となりました。今大会には30か国を超える国々から政府代表や平和団体代表が参加し、日本全国からの参加者と合わせ約6000人が参加しました。
原水爆禁止杉並協議会(杉並原水協)からは私・富田たくを含め10名の代表団を派遣することが出来ました。代表団派遣に向けて多くの方々から杉並原水協へご支援を頂きました。また、たくさんの折り鶴も託して頂きました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
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◆ヒバクシャの願い核兵器禁止条約の採択
核兵器の廃絶はヒバクシャの悲願です。平均年齢が81歳を超えたヒバクシャは自分たちが生きているうちに核兵器をなくしてほしいと訴えます。
これまで化学兵器や生物兵器などの民間人の虐殺を目的とする大量破壊兵器は国際条約によって厳しく規制されてきました。しかし、最も破壊力があり、非人道的である核兵器を禁止する条約は作られてきませんでした。
今年7月7日、核兵器を国際的に違法とする「核兵器禁止条約」が史上初めて国連で採択され、核兵器全面廃絶の実現に向けた歴史的な一歩が刻まれました。
世界大会では、参加した代表団から「核兵器禁止条約」の採択を全面的に支持する発言が相次ぐとともに、自国・日本政府がこの条約に参加・署名を行わない姿勢を批判する発言が多数出されました。
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◆杉並から広がった運動が世界を動かした
現在、核兵器廃絶を求める運動は世界各国で取り組まれています。その切っ掛けを作ったのは杉並の原水禁運動でした。
1954年に米国がビキニ環礁で行った水爆実験で、第五福竜丸など多数の漁船が被ばくし、船員も死の灰を浴びて亡くなりました。
この事件の直後から杉並区内では原水爆禁止署名運動が大きく盛り上がり、約2カ月で27万人の区民が署名し、全国へと広がりました。翌年には全国で3150万筆の署名が集められ、広島で第1回原水爆禁止世界大会が開催されました。この大会以後、被爆者を支援する法制度などが作られていきました。そして現在では世界各国で署名運動を通して核兵器廃絶を求める運動が行われています。
今年7月に採択された核兵器禁止条約は核兵器を持たない国々が核保有国の様々な圧力を跳ねのけて実現したものです。平和を求め核兵器をなくしたいという思いと、署名運動という小さくても意義のある行動が、採択の原動力であることは紛れもない事実です。
これまでの世界大会での合言葉は「核兵器禁止条約の締結を」でしたが、これからは「禁止から完全廃絶へ」です。
大会を通して、署名運動という市民の運動が、国々を動かし国際情勢の変化を作り出してきたんだと、実感することが出来ました。
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◆さらなる署名運動で日本政府の姿勢転換へ
核兵器禁止条約に否定的な日本政府に対し、多くの批判の声が集まるなか、世界大会ではあらためてヒバクシャ国際署名の重要性が確認されました。
それは「原水禁署名運動で世界を動かしてきたように、現在取り組まれているヒバクシャ国際署名を大きく広げ、日本政府の姿勢も転換させよう」というものです。
核兵器の完全廃絶に向けて、日本政府の条約参加に向けて、みなさんがヒバクシャ国際署名運動に取り組むことを呼びかけます。
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◆ヒバクシャ国際署名にご協力を!
署名用紙ダウンロードページ ⇒ http://www.antiatom.org/downloads/hibakusha-intlsig_chihiro_2016.pdf
上記ダウンロードページから署名用紙がダウンロードできます。また、ご連絡を頂ければ署名用紙をお届けいたします。
ご記入いただいた署名用紙についてもご連絡いただければ受け取りに伺います。また、原水爆禁止日本協議会、もしくは日本共産党杉並区議団までご郵送頂いてもかまいません。その際の郵送費用はご負担いただければと思います。
郵送先/郵便番号166-8570東京都杉並区阿佐谷南1-15-1日本共産党杉並区議団控室
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