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【議事録】富田たくの質疑 2011年10月3日 杉並区議会第3回定例会 決算特別委員会 

議事録

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質疑内容 : 国民健康保険について、ポリオワクチンについて
質問者 : 日本共産党杉並区議団 富田たく

2011年10月3日に行われた杉並区議会・決算特別委員会で僕が行った質疑の議事録をアップします。(議事録については時系列で管理を行うため、このエントリーの更新日は質問当日の日付にしております。更新日2015年10月17日)
※この議事録は富田たくの質疑を抜粋したものです。当日の全議事録はコチラから。
※動画での視聴はコチラから。
~議事録抜粋開始~

平成23年決算特別委員会-10月03日-05号

◆富田たく 委員
国保、ポリオ、医療、放射能リベンジ、そして時間があれば、エネルギー問題。
富田たくです。共産党です。改めて、まずは国保問題でちょっとやらせてもらおうと思うんですけれども、リーマンショック以来、国民の収入は年々厳しい低下をたどっているわけですけれども、今回、税収の低下、また国保の収納率の低下、そういったところから、区民の困窮の状況について、改めて区の見解をお聞きしたいと思います。
◎国保年金課長
国保の収納率でございますけれども、ことしは81.89%と前年より0.97ポイント低下してございます。低下の原因につきましては、今委員ご指摘のとおり、リーマンショック以後の景気低迷等がございます。また国保の構造的な問題がございます。そういったところから、全国的な低下の傾向がやはり杉並にも来ているというふうに考えてございます。
◆富田たく 委員
構造的なところって、具体的にはどういったところでしょうか。
◎国保年金課長
国保の被保険者でございますけれども、最近の傾向としましては、退職高齢者、失業された方、非正規雇用の増加ということで、そういった方で比較的収入が少ない方が多くなっているというところが構造的な問題というふうにとらえてございます。
◆富田たく 委員
そういうとらえ方をされているのは、ちょっとそのとおりだと思ってびっくりしたんですけれども、問題として感じていたら、どのようにそれを解決するのか。区の見解は。
◎国保年金課長
構造的な問題というのは、やはり国の法制度の問題でございます。区としまして、その中でも収納率、きちんと払っていただける方には払っていただくという努力を続けるということが必要だと考えてございます。
◆富田たく 委員
根本解決を図ろうとしない姿勢が見えるんですけれども、いかがでしょうか。
◎国保年金課長
これは区独自のやり方というよりも、むしろ国が今、社会保障・税の一体改革等ございます。そういった国保全体の、保険医療制度全体の考え方というのを整理しなければいけないものというふうにとらえてございます。
◆富田たく 委員
何かよくわからない回答ですが、国保の滞納者は本当に今増えているようですが、滞納者に対する差し押さえの状況ですね、これについて、資料番号でいうと468番、差し押さえの基準と差し押さえの数、内訳、できれば、22年度のほかに、過去の分ももしお手元にあれば教えてください。
◎国保年金課長
差し押さえの件数と内訳でございますけれども、資料でお示ししたとおり、平成22年度につきましては943件。内訳でございますが、そのうち預金が815、給料16、不動産1、その他111でございます。
差し押さえの件数の推移でございますけれども、21年度は898件、20年度は870件、19年度596件、18年度383件というふうになってございます。
◆富田たく 委員
20年度から急に上がりましたけれども、その理由は。
◎国保年金課長
滞納者の増加に伴いまして、収納率増加のためには、やはり滞納処分の強化ということで、20年度前後から滞納処分の事務的な効率化も図りまして、より一層滞納処分ができて、差し押さえが速やかにできるというような状況を整えたというところでございます。
◆富田たく 委員
払えない人から無理やり厳しく対応して、差し押さえるという状況なのかなというふうな気がしますが、実際、その22年度943人の滞納者のうち、資格証の方って何人くらいいらっしゃったんですか。
◎国保年金課長
差し押さえの中から資格証の方を特に押さえてございませんので、その点の資料はございません。
◆富田たく 委員
結構重要だと思うんですけれども、その辺、きちんと押さえておいていただきたいなと思います。
22年度の差し押さえの実績ということで、943件、そのうち、その他111件とありました。資料には、その他の差し押さえについては、生命保険解約返戻金や年金などと書いてありましたが、その他の内訳についてはどうなっていますか。
◎国保年金課長
その他の差し押さえ、生命保険解約返戻金などということでございますが、その中のまた内訳については、ちょっと今資料がございませんが、ほとんどは生命保険解約返戻金でございます。
◆富田たく 委員
ほとんどはということは、少なくとも全部ではなくて年金もあるということなんですけれども、年金を差し押さえるってどうなんですか。
◎国保年金課長
年金差し押さえも、一応法的には可能になってございます。なかなかこちらとしても年金を差し押さえるということは厳しいところでございますので、督促等ございまして、あと、年金の収入状況を見て滞納状況をとらえて、やはり慎重な形でやって、それでも年金から幾ばくかは差し押さえさせていただきたいというところで、ごく少数でございますが、行ってございます。
◆富田たく 委員
実際、差し押さえをされた方々の生活って、その後大丈夫なんですか。
◎国保年金課長
差し押さえをして、すぐにその差し押さえた金額を全部取ってしまうというようなことでは決してございません。差し押さえするということは、その分、預金等凍結します。それを受けまして、滞納者の方につきましては、窓口に来ていただいて、分納相談とか納付相談をしていただくということですので、生活が苦しいから払えないというところで、客観的にそこら辺をお話しいただければ、分納等でその後は対応して、差し押さえを解約するという手続もかなりとってございます。
◆富田たく 委員
医療を保障するための健康保険が家計を圧迫させて、逆に医療を受けられないとか生活が苦しくなるとか、またそれが理由で自殺をしてしまうとか、そういった状況がないよう、差し押さえについては区としても細心の注意を払って行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎国保年金課長
財産調査をした上で、相当の財産がある方につきまして行ってございます。それまでに督促等を行っても反応がない方につきまして行っていますので、行う際には、財産調査等慎重に行ってございますので、そういった問題がないように、今後とも考えていきたいというふうに考えています。
◆富田たく 委員
ぜひお願いいたします。
国保の保険料は前年の収入に応じて設定されるものだと認識しておりますが、急な失業で収入がなくなってしまったといった場合、減額の対象になっていると聞きますが、そこら辺、具体的にちょっとシステムを。
◎国保年金課長
非自発的な失業に伴いまして、前年から保険料の減免制度を行っています。前年の給与につきまして、大幅に減免することによって、保険料を当該年、失業した年につきましては安くするというように今行ってございます。
◆富田たく 委員
22年度では、その減額の対象人数と実施人数、割合も含めて、幾らぐらいになっていますか。
◎国保年金課長
ちょっと今手元に資料がございませんけれども、去年、非自発的な失業で減免等を実施した際には、6月、7月等に600人、700人の申請がございましたので、かなりの数が減額になっているというふうにとらえてございます。
◆富田たく 委員
すみません、数字がよく聞こえなかったんですけれども、もう一度お願いします。
◎国保年金課長
前年、制度開始した当初、6月、7月につきましては、600人、700人の申請がございました、ということでございます。
◆富田たく 委員
すごい数字だと思うんですけれども、この減額のほうは、実際に申請をして減額がされるというものなんですか。それとも、失業して、自己都合ではないとか、そういう判断が下ると自動的に減額されるものなんですか。
◎国保年金課長
非自発的失業者の減免につきましては、非自発的失業をされた方がハローワーク等から離職票を持ってこちらに申請するという形でございますので、申請がなければ、これはなかなかできないものでございます。
◆富田たく 委員
すみません、最初から申請を前提として質問していたのに、こんな質問をして、ちょっと前後が逆になっていましたね。
実際に離職票の中で、離職理由、申請のときの理由として、何番と何番と何番というふうに区のホームページでも書かれていたと思うんですけれども、その辺をちょっと具体的に教えてもらえますか。
◎国保年金課長
ちょっと手元に資料がございませんけれども、非自発的ということで、本人の意思にかかわらない失業、会社の倒産等、いわゆるリストラ等、病気による失業というところにつきまして対象になっているものでございます。
◆富田たく 委員
ちょっと僕も資料を持ってきたというか、ホームページをコピーしてきたんですけれども、次の要件を満たす方ということで、(3)番、雇用保険の離職理由が特定受給資格者または特定理由離職者の方で、雇用保険何ちゃらかんちゃらで、離職理由が11、12、21、22、23、31、32、33、34に該当する方といって、ホームページ上にそれがどういう意味合いなのかというのが全く書かれてないので、まずこれもすごく不親切だと思うんですが、その中で、離職コードというんですか、少し自分でも調べてみたんですけれども、大体雇いどめとか、倒産とか、天災等の事業継続不可、解雇、あとは正当な理由のある自己退職、これも申請ができるほうに含まれているようなんですけれども、契約期間満了というのがどうやら含まれてないようなんですね。契約社員としてやっていて、契約が満了しましたというときに、これは果たして自己都合の退職なのかどうなのかというのは、法的に僕もそこまで調べ切れてないんですけれども、やはりこういった方は対象外なんですか。
◎国保年金課長
非自発的失業者の要件につきまして、国から示されたものがございます。そこでそれは含まれてないということでございますので、雇用期限が切れたものにつきましては対象になってないというふうにとらえています。
◆富田たく 委員
国から示されたもの、21年度の4月でしたか、通達が出ていたと思うんです。僕も見たんですけれども、ちょっとそういう記述は見当たらなかったんですが、本当にありましたか。
◎国保年金課長
ちょっと詳細な資料はございませんけれども、今後調査してみるところでございます。
◆富田たく 委員
ぜひ、国が示した基準だけじゃなくて、区としても──そういった契約期間満了で、その後、次に仕事ができないとなったら、同じような状況だと思うんですよね。収入がなくなって国保を払えない、そういった方に対しては、区長の裁量でという記述もどこかにあったと思うんですけれども、そういった対応をしていただきたいと思います。
600、700という数字はとても高いと思います。ことしに入ってどれぐらいになるのかというのもすごく不安です。しっかりとした対応をお願いしたいと思います。
続きまして、旧ただし書き方式への変更について。
ことしから変わってしまいましたが、区にはどのような声が区民から寄せられていますか。
◎国保年金課長
ことしから保険料の所得割方式から旧ただし書き方式に変更になりました。保険料の通知をした当初、問い合わせがかなりの数ございましたけれども、これは一般的な前年までの問い合わせ件数よりすごく多いということは特にございませんで、例年どおりの問い合わせ件数に終わったというふうに考えています。
◆富田たく 委員
例年どおりって、何件ぐらいなんですか。
◎国保年金課長
電話問い合わせ等がありますので、件数は数えてございませんが、昼間はほとんど電話が鳴って、課全体でそれに対応しているというところでございます。
◆富田たく 委員
常に電話が鳴り続けているという状態ということですか。
◎国保年金課長
そういうふうにとらえていただいて結構です。
◆富田たく 委員
毎年毎年そういう状況で、とてもお仕事が大変なのは、本当に厳しいと思いますが、全然件数も把握できてないようでは、それは前年と一緒という話ではないと思いますし、また回線がパンクしているのかなという気もします。その辺、しっかりと、区民の声がどれぐらい上がっているかというのも把握してもらいたいんですが。
ことし7月に区民の方から、国保料額通知書の見方がわからないということで私のところに質問があって、実際にそれを見ながら相談に乗った機会がありました。その方は年金生活で、障害者手帳1級を持っている方です。22年度は年額3万9,900円の保険料だったのですが、23年度になると5万1,911円、1.3倍になっている。これが今後どういうふうに変わっていくのか、その方と一緒に計算をしてみたら、25年度は8万7,945円、2.0倍。これってどう思いますか。
◎国保年金課長
個別の保険料のケースでございますので、その方の所得の状況等ございます。ただ、旧ただし書き方式で、施行に伴いまして、経過措置をつけております。その減額がございますので、その減額がなくなった場合につきまして、上がるケースが出てくるというふうにとらえてございます。
○渡辺富士雄 委員長
12時を過ぎようとしていますけれども、この際質疑を続行いたしますので、ご了承願います。
◆富田たく 委員
障害者手帳1級を持っている方とか、そもそも旧ただし書き方式じゃなくて住民税方式で控除されていた方というのは、生活にとってそれなりの障害がある、そういう形で国保料が控除されていたのが、その控除がなくなった。そういった方々、2倍ですね、障害者手帳1級を持っていて。これ、本当に年金者の方で、1件だけではないですよね。多数の方がこういう状況になりますよね。区としてこういう方々に対してどうケアしますか。
◎国保年金課長
旧ただし書き方式によりまして、従前の所得控除等認めてないというケースがございます。これは国保のそういう仕組みでございます。そういった保険料算定の際につきましては、所得割控除と見ないというのが旧ただし書き方式でございますので、その原則にのっとったものでございます。ただ、そういった経過措置で、できる限りそこを抑えようということで減額をしているものでございます。
◆富田たく 委員
そうですね。経過措置については、急激な値上がりというのを緩和させるという目的はありますが、結局、経過措置が終わってしまったら、2倍以上ですよね。これで払えない方々が相当数増えてくるんじゃないかなというのが、1年後、2年後、本当に不安になります。
実際に国保がどんどん値上がりしている現状というのは、国の国庫負担が、1984年から現在に至るまで約50%ぐらい減っている。国が半分手を引いて、その半分どこに行ったかというと、どこに行ったんですか。
◎国保年金課長
その分どこに行ったか、ちょっと存じてございません、こちらでは。
◆富田たく 委員
国民の負担になっているんですよね。区民の負担になっているんですよね。違いますかね。そういった形で、区民の、国民の健康保険料の負担がどんどん上がっている、そういう現状があります。それに対して、国の悪政から区民を守るためにも、区長、ぜひ、区長の裁量で国保の減免制度というのは決められるそうなので、その辺も対応していただければと思います。
ちょっと時間がなくなってしまったので、次に行きたいと思います。ポリオワクチンについて。
世界で、ポリオワクチン、生ワクチンから不活化ワクチンへ移行が進んでいるといいますが、それはなぜか。
◎保健予防課長
世界各国で生ワクチンから不活化に進んでおる理由でございますが、これは不活化ワクチンのほうのパフォーマンスが年々上がってきているということがまず1つ。
もう1つが、やはり生ワクチン特有のバップと呼ばれる副作用ですね。VAPP、バップと呼ばれる副作用があるという、この2点でございます。
◆富田たく 委員
今、日本の現状というのはどういった状況でしょうか。
◎保健予防課長
日本は現在、生ワクチンの2回接種でございます。
◆富田たく 委員
不活化ワクチンへの移行はどういう状況ですか。
◎保健予防課長
不活化ワクチンへの移行でございますが、先日、厚労省の予防接種部会のほうで議論が出まして、早ければ平成24年度中に不活化ワクチンへの切りかえということが示されておるところでございます。
◆富田たく 委員
では、区民の不活化ワクチンを使っている率ってわかっていますか。
◎保健予防課長
把握しておりません。
◆富田たく 委員
では、22年度のポリオワクチン接種の対象者と接種実施数、出ますか。
◎保健予防課長
実施数でございますけれども、平成22年度は、1回目、2回目合わせて7,417例です。対象者数でございますけれども、平成22年度の1回目で3,885で、実施者数が3,881、実施率は98.0%でございます。
◆富田たく 委員
2回目のほうって出ますか。
◎保健予防課長
2回目、平成22年度は3,778、対象者数です。実施者数が3,609、実施率については95.5%でございます。
◆富田たく 委員
1回目だと80人、2回目だと170人ぐらい、ポリオのワクチン接種してないようなんですが、これ、区としてどう見ているんですか。このままでいいんですか。
◎保健予防課長
これは対象者人口のとり方によって、年度内での移行とかがありますので、これが即未接種者にリンクしているわけではございませんが、一応予防接種法上の定めのあるものでございますので、ぜひ接種していただきたいと区としては考えておるところです。
◆富田たく 委員
きっと大体の方が不活化ワクチンを自費でやっていると思うんですよ、こういう方々は今。そういった方々に、費用負担、なるべく軽減できるよう、区としても独自に、国の対応を待つのではなくて、やっていただければと思います。
終わります。